SINPLE NOTE NEWS 10月号

5.家づくりに潜むリスクとヘッジ対策

おはようございます。

株式会社山口建築です。

2024年以降に新築した家に入居することになる方は、

少なくとも省エネ基準を満たした家にしていないと

住宅ローン控除が適用されなくなります。

住宅ローン控除とは、新築してから13年の間

借入金額の年末残高の0.7%を上限に

税金を還付してくれる制度で、

仮に銀行から借りたお金が3500万円で

1年目の年末残高が3400万円だとしたら

3400万円×0.7%=23.8万円を上限に

税金を返してくれるということですね。

年収が500万円で

払った所得税が15万円だとしたら

年末調整の時に全額国が返してくれて、

控除しきれていない分(8.8万円)は

住民税から控除されるというイメージです。

そして13年間を合計すると

もちろん所得や借入によっても違うのですが、

260万円から±40万円ぐらいの

税金が返ってくるという感じですね。

ゆえ、これから家を建てる方は、

最低でも省エネ基準を満たし、

出来ればZEH水準もしくは長期優良住宅・低炭素住宅を満たした

住まいにしなければいけないのですが、

もちろん、そうなれば申請費用とグレードアップ費用で

家の価格は高くなってしまいます。

現在の資材高騰によるコストアップと合わせると

コロナ前と比べるとざっと500万円〜600万円アップ

といったところでしょうか。

結果、コロナ前までは

1500万円で建てることが出来ていた家は

2000万円〜2100万円となり、

2000万円で建てることが出来ていた家は、

2500万円〜2600万円となり、

2500万円で建てることが出来ていた家は、

3000万円〜3100万円になってしまったという感じです。

要するに、これから家を建てる方は、

もはや1000万円代で家を持つことが

出来なくなってしまったというわけですね。

これを受けて家を建てる方と私たち住宅会社が

共に知恵を絞って考えなければいけないことが、

これだけのレベルの負担増を

どうやってヘッジしていくのかということです。

500万円予算が上がったのは仕方ないからと、

単純に借入を増やすという選択を取れば

15,000円も負担が増えてしまうだけですからね。

✔️負担軽減策その1

まず検討すべきことが、

土地を買わないという選択です。

つまり、どこか使える土地があるのなら、

そこを使うことを前向きに考えるということですね。

土地を買わなくていいとして、

かつ土地にかかるコストも一切負担しなくていいとなれば、

かなり大幅に負担が減るからです。

ゆえ、この選択肢がある方は、

最優先で考えて欲しいと思っている次第です。

今後は電気自動車が急速に普及する可能性が高いので、

それに備えて、家を建てると同時に

太陽光発電と蓄電池さえ設置しておけば、

すぐさま電気自動車に乗り換え出来、

そうなれば通勤距離が遠くなったとしても

むしろ燃料代の負担は減ることになるので、

多少、不便な地域に住んだとしても

金銭的な負担は上がることもありませんしね。

✔️負担軽減策その2

どうしても土地を買わないといけない場合、

負担を増やさないためには、

土地の価格を抑えつつ家の価格も抑えなければいけません。

このどちらかだけでは賄いきれないからです。

ゆえ、住む地域を変えるとか、

買う土地の面積を小さくするとか、

部屋の広さや数を見直すことで

家の面積を出来るだけ小さくするとか、

やりたいことを絞ることで

出来るだけグレードアップを防ぐなどを並列で検討しながら

家づくりを進めていくことをオススメしています。

かつ、馬鹿にならない外構工事のコストも

出来るだけ抑えられるような

土地の選び方と間取りを考えることも

忘れてはいけない大切な要素ですね。

✔️負担軽減策その3

最後にご紹介するのは、

ローンの返済期間を最大に延ばしつつ、

生命保険、学資保険、医療保険を見直し、

積立投資に可能な限りお金を入れていただく

という戦略です。

個人的には、

負担軽減策1はもちろん

負担軽減策2も出来ないという方は、

この状況を難なく乗り越えていくには

この策を講じるしか手段がないと思っています。

ローンの期間を延ばす理由は、

積立投資に回す資金余力を高めるために

毎月の返済負担を少しでも抑えるため。

3つの保険を見直す(解約・減額)理由も、

積立投資に回す資金余力を高めるため。

積立投資をオススメする理由は、

銀行や保険にお金を預けていても

全くお金が増えないため。

いや、それどころかインフレが進めば、

お金の価値が目減りしてしまうためです。

そんなわけで、

弊社ではこの負担軽減策3までも

サービスとしてお伝えし、

ご希望であればご相談に乗るようにしているというわけです。

たとえ家を持つことが出来ても、

その後の暮らしが苦しくなったのでは、

家を持ったことを後悔すると同時に、

家族の関係まで悪化してしまいます。

これでは本末転倒です。

なので、これから

家を建てようとお考えの方は、

かつてない厳しい状況の中、

建てなければいけないということを

ご理解いただくと共に、

少しでも負担が軽減出来るよう

よく考えて、慎重に家づくりを

進めていっていただければと思います。

それでは、、、


この記事を書いたのは・・・

SIMPLE NOTE 長岡京スタジオ(運営会社:株式会社山口建築

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